獣医師・動物看護師 退職代行って使っても良いの?

「辞めたいけど、言い出せない」──その気持ち、よく分かります
- 「院長との関係がつらい。でも小さな病院だから言い出しにくい」
- 「辞めたら後輩や患者さんに迷惑が…」
実際にこういった理由から退職を躊躇し続け、メンタルを病んでしまう獣医師も少なくありません。
最近では「退職代行サービス」を使う人も増えています。数万円の費用で、面倒なやりとりを避けて辞められる。確かに便利ですし、使いたくなる気持ちはとてもよくわかります。
でも、これから先のキャリアを考えるなら、「自分の口で退職を伝える勇気」も大切にしてほしいのです。
なぜ獣医師・動物看護師は「辞めたい」と言い出しにくいのか?
動物病院は、看護師や受付スタッフを含めても10人以下の小規模体制が一般的です。スタッフ同士の距離が近いため、関係性が良好であれば働きやすい反面、一度関係がこじれると逃げ場がありません。
「日常的に𠮟責されていて、辞めたいなんてとても言えない」「退職を伝えた後、嫌がらせを受けたという話も聞いて不安」などの声も少なくありません。
さらに「院長=経営者」というケースが多く、辞めたい気持ちを伝えることが経営に打撃を与えるようで言いにくい。責任感が強い人ほど「辞めたら病院が回らないのでは」と自分を追い詰めがちです。

退職代行とは?
退職代行サービスの仕組み
退職代行とは、本人の代わりに会社へ「退職の意思」を伝え、退職手続きを代行してくれるサービスです。業者によっては、弁護士が対応する「法的代行」と、民間企業が行う「一般代行」に分かれます。
- 法的代行:弁護士が対応。内容証明郵便の送付や未払い給与請求も可能
- 一般代行:主に退職意思の伝達や事務手続きの補助を行う
実は6人に1人が使っている!?
マイナビキャリアリサーチlabの調査(2023年6月〜2024年の1年間)によると、転職経験者のうち16.6%が退職代行を利用したと回答しています。
出典:マイナビキャリアリサーチlab「退職・転職に関する調査」2024年10月3日公開
つまり、6人に1人が退職代行を活用しているのです。今やそれほど一般的な選択肢となっているのです。

退職代行を使用する勇気も大事
- 「辞表を出しても受け取ってもらえない」
- 「辞めたいと言ったら怒られる・脅される」
そんな場合は、退職代行を使うのはむしろ正しい判断です。
なぜなら、就業規則上は「半年以上前に退職の意向を伝える事」と書かれていたとしても、2週間前に申し出れば退職できるという法律上のルールがあるからです。 ただ、獣医師には担当症例の引き継ぎ業務があります。それを疎かにすることはお勧めできませんが、3か月程前に伝えれば問題なく余裕を持って対応できるでしょう。
自分で伝える勇気も大事
退職代行を使うと
- 院長や同僚から「突然辞めた」というネガティブな印象を持たれる
- 狭い業界の中で後々噂が広がる
といったリスクがあるのも事実です。
だからこそ、 できるなら自分の口で伝える勇気も大切にしてほしい。 しっかり自分で退職を伝えた方が、次の転職先にも堂々と話ができますし、「キャリアの区切りを自分で決めた」という自信になります。
退職代行のメリット・デメリット
メリット
- 精神的負担を最小限にできる
- 面倒なやりとりを回避できる
- すぐに退職手続きを開始できる(即日対応可能な業者も)
デメリット
- 数万円の費用がかかる(平均:2〜5万円)
- 退職日までの出勤を求められる場合もある
- 医療現場特有の「引き継ぎ問題」は避けられないことも

退職代行を使う前に検討したいこと
本当に「代行」でなければダメか?
まずは信頼できる先輩や同僚に相談してみましょう。1人で抱え込むよりも、第三者に相談することで状況が変わることもあります。
「円満退職」と「無理のない退職」は別物
職場の全員に納得してもらう「円満退職」が理想ではありますが、それを目指すあまり自分が壊れてしまっては意味がありません。自分を守るための選択として退職代行を検討するのは、決して逃げではありません。
終わりに
私たちパンダキャリアは退職代行のサービス自体は行っていません。
- 辞めたいけれど言い出せない
- 辞めた後にどう動けばいいか不安
- そもそも今の職場で続けるべきか迷っている
そんな悩みには、動物医療に詳しいキャリアアドバイザーがしっかり寄り添います。退職代行はあくまで手段の一つです。あなた自身が限界を迎えないことが最優先。 そのための最善策を一緒に考えましょう。自分の人生を守るのは、自分だけです。
だからこそ勇気を出して、相談するところから始めてみてください。私たちは、あなたが新しい一歩を踏み出すお手伝いを心から応援しています。
監修
西山奈都美
獣医師
パンダキャリアキャリアアドバイザー
CT完備の1.5次病院で4年間獣医師として奮闘。現在は獣医師・動物看護師の就職支援に携わっています。 現場の苦労や喜びを知っているからこそ、悩みに寄り添えます。次の一歩を一緒に考えましょう!