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獣医学生・動物看護学生のための動物病院実習の手引き

獣医学生・動物看護学生のための動物病院実習の手引き

はじめに

動物病院実習は、動物病院での仕事を実際に体験できる貴重な機会です。確かに、動物病院は多くが人手不足と言われ、就職活動では売り手市場だと感じるかもしれません。しかし、福利厚生が充実していたり、しっかりと経験が積めるような人気の病院では、実習生をしっかりと見極め、採用を慎重に判断することが一般的です。 そのため、病院のスタッフにどう思われるかが、内定に大きく影響します。だからこそ、実習前の準備や、実習中の積極的な姿勢が非常に重要です。

私自身も動物病院で働いていた際、多くの実習生を見てきました。その経験を基に、実習生がどうすればより良い印象を残し、内定へとつなげられるのかを考えながら、実習前に準備しておきたいことや、実習中に心がけたいポイントを分かりやすく説明します。これを読んで、皆さんの就職活動がより充実したものになることを願っています!


実習前

病院の情報

実習先の病院については、事前にしっかり調べておきましょう。例えば、院長先生の名前や病院の設備、得意な診療分野などは、病院のホームページで確認するのがおすすめです。こうした情報を事前に知っておくと、実習中に質問しやすくなり、病院の雰囲気にも早く慣れることができます。 もし、同じ学校出身のスタッフがいれば、それを話題にするのも良いでしょう!共通点があると、会話が弾みやすくなります。

服装に注意

病院を訪問する際の服装は比較的自由な場合が多いですが、最も大切なのは清潔感です。派手すぎる服装や、個性的すぎるスタイルは避け、シンプルで清潔な服装を選びましょう。また、持参するスクラブや上履きも、汚れやしわが目立たないものを用意するのがポイントです。

爪も短めに、清潔にしましょう。もし保定などをお願いされたときに、動物にけがをさせないようにしましょう。 第一印象はとても重要なので、常に清潔感を心がけ、身だしなみに注意しましょう。

持ち物を準備

実習先からの指示に従って、必要な持ち物はしっかり準備しましょう。履歴書など、準備に時間がかかるものは余裕をもって用意しておくことが大切です。特に具体的な指示がない場合でも、メモ帳ペンは必ず持参し、いつでもメモが取れるようにしておきましょう。

実習中に学んだことや質問した内容を忘れないように、こまめにメモを取ることが重要です。後で振り返るときに大いに役立つので、メモ帳の準備を忘れずに!


基本の持ち物リスト
・スクラブ
・院内用の靴(底が綺麗なもの) ※色の指定がある場合があります。
・お昼ご飯
・履歴書
・メモ帳
・筆記用具
・A4サイズの入る鞄(病院で書類を貰う可能性があります)


自己紹介の準備

朝のミーティングやスタッフとの会話で、自己紹介を求められることがあるかもしれません。そのため、自分の名前学校名、興味のある分野、一日の目標などを簡潔に話せるように、事前に準備しておきましょう。ポイントは、短く、そしてわかりやすくまとめることです。

以下に参考となる自己紹介の例文を挙げますので、ぜひ活用してください。


自己紹介例
・おはようございます。本日より実習でお世話になります。○○大学獣医学部よりまいりました、○○と申します。短い時間ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。
・はじめまして。本日より実習でお世話になります。○○専門学校○○科の○○です。 みなさんにご迷惑をかけないよう、精一杯頑張りますので、よろしくお願いいたします。


早めに到着

実習当日は、病院に10分以上前に到着するよう心がけましょう。事前に病院までの道順や、最寄り駅からの距離を確認しておくと安心です。もし電車の遅延などで遅れそうな場合は、すぐに病院に連絡するようにしましょう。

朝の時間帯は、入口に患者さんの列ができたり、待合室が混雑していることが多いです。周囲に配慮し、他の人の邪魔にならないよう注意しましょう。

病院に着いたら、スタッフを見かけた際に挨拶をして、実習に来たことを伝えるのを忘れずに!

実習中

挨拶は必須

実習中は、病院のスタッフ全員にきちんと挨拶をすることがとても大切です。挨拶をすることで、相手に良い印象を与えることができますし、コミュニケーションのきっかけにもなります。

また、実習が終わった際には、「1日ありがとうございました」と丁寧に感謝の気持ちを伝えましょう。挨拶をするときは、病院内の雑音で声が聞こえにくいこともあるので、少し大きめの声を意識すると良いです。

笑顔

慣れない実習で疲れることもあるかもしれませんが、常に笑顔を心がけましょう。笑顔はコミュニケーションを円滑にするだけでなく、周りのスタッフに好印象を与える大切な要素です。同じ実習生でも、笑顔で接する人とそうでない人とでは、その印象に大きな差があります。

質問は積極的に

診察や手術を見学していて、わからないことがあれば遠慮せずに積極的に質問しましょう。ただし、病院の忙しい時間帯もあるので、タイミングを見計らって空いている時間に質問するのがマナーです。たとえ興味のない内容でも、明るく前向きな態度を心がけましょう。

また、2~3年目の先輩スタッフがいれば、その人がどのような業務をしているかや、仕事に対する気持ちを聞いてみるのも良いアイデアです。リアルな声を聞くことで、将来の就職先を考える際の参考になるかもしれません。

以下に、実習中に注目するべきポイントをまとめました。参考にして、質問内容を考えてみてください。


実習中見るべきポイント💡

【獣医学生】

  • 診察内容と件数 ➡どのような診察が行われているか(一般診療、専門診療など)と、1日の診察件数、獣医師一人当たりの診察件数。
  • 手術内容/執刀可能かどうか ➡どのような手術が行われているか(一般的なものから高度なものまで)と、若手獣医師が執刀する機会があるか。

【動物看護学生】

  • 診察への関与度合い ➡動物看護師が診察にどの程度関与しているか(問診や処置の補助、検査の実施など)。
  • スタッフ間の連携 ➡獣医師、動物看護師、その他のスタッフとのチームワークやコミュニケーションがどのように取られているか。
  • 飼い主さんとの距離感 ➡動物看護師が飼い主さんとどの程度接しているか(説明やフォローアップの頻度など)。
  • 愛玩動物看護師資格の活用度 ➡施設内で愛玩動物看護師資格をどのように活用しているか、資格がどれくらい重要視されているか。

【獣医学生・動物看護学生共通】

  • 教育体制の整備状況 ➡新人スタッフに対してどのような教育・指導が行われているか。
  • 院内設備と技術 ➡病院の設備や技術レベル(最新の診療機器や手術設備が整っているか、電子カルテの導入状況など)

患者さんに勝手に触れない

動物病院には、さまざまな病気やケガを抱えた動物が来院します。突然触ると、驚いて呼吸が早くなったり、怒ってしまったりすることがあります。腰が痛い子や他の不調を抱えている動物は、外見だけではわからないことも多いです。

もし患者さんに触れる必要がある場合は、必ずスタッフに確認を取りましょう。勝手に触ることはトラブルの原因になるので、十分に注意してください。

個人情報には注意

カルテには、患者さんの大切な個人情報が記載されています。実習中にカルテを見る必要がある場面はほとんどありませんので、基本的には見ないように徹底しましょう。どうしてもカルテを確認する必要がある場合は、必ず病院のスタッフに確認を取ることが大切です。

仕事はてきぱき

実習中には、掃除や洗濯などの作業をお願いされることがあります。そういった作業も、嫌な顔をせずテキパキとこなすことが大切です。手が空いたときには、自分から「何かできることはありますか?」と声をかけ、積極的に動きましょう。

また、返事をするときは「はい」「ありがとうございます」といった丁寧な返事を心がけましょう。友達同士のような言葉遣いは避け、職場では礼儀正しく対応することが大切です。

面談では質問を

院長先生などとの面談がある場合は、事前に質問を一つは用意しておきましょう。質問を用意しておくことで、積極性を示すことができ、面談も有意義なものになります。

どうしても質問が思いつかない場合は、以下の質問例を参考にしてみて下さい。


質問例
・病院の一日の流れについて教えていただけますか?
・新人スタッフへのサポート体制や、研修や指導はどのように行われていますか?
・就職するにあたって、卒業までの期間で勉強しておいた方がいい事はありますか?
・獣医師/愛玩動物看護師が診療以外で病院運営に貢献できる分野(セミナー運営など)はありますか?


おわりに

実習は、動物病院の仕事を実際に体験し、現場の雰囲気や仕事の流れを知るための貴重な機会です。座学で学んだ内容を現場で体感できる場でもあります。私自身、5年生の時に実習で学んだ内容が国家試験に出て、1点獲得できました(笑)

たとえ複数の病院を見ている途中であっても、実習中は「この病院で働きたい!」という積極的な姿勢を見せることが大切です。その姿勢は、より良い印象を残すだけでなく、経験や評価が将来の就職活動に大きく役立ち、選択肢を広げることにもつながります。実習を通して得た学びを、自分の将来に活かしていきましょう。

監修

西山奈都美

獣医師

パンダキャリアキャリアアドバイザー

CT完備の1.5次病院で4年間獣医師として奮闘。現在は獣医師・動物看護師の就職支援に携わっています。 現場の苦労や喜びを知っているからこそ、悩みに寄り添えます。次の一歩を一緒に考えましょう!

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